家の香り
先日伺った「陽だまりの家」に入った瞬間、私ははっとしました。心地の良い淡い香りに包まれたのです。この香りはお施主様がマンションに住んでいらした時も私を優しく包んでくれたことを思い出しました。そして走馬灯のようにこの家とこの家族にまつわる思い出が蘇ったのです。匂いは想像以上に記憶とリンクしていると思います。お風呂あがりの石鹸の匂い。夕暮れの住宅街に漂うお出汁の匂い。目覚めと共にキッチンから香るソーセージの香ばしい匂い。学生時代好きだったあの人の匂い。新車の匂い。匂いを嗅ぐとふわっといろんなあれやこれやと記憶や感情が蘇る。「陽だまりの家」の玄関に置かれた上品な匂いは私にとってこの家族を象徴する香りであり、「陽だまりの家」と強くリンクされています。そんな香りに私も憧れて、先日香りハンターのショッピングに参りました。そして今ではこちらの香りが家に帰ると出迎えてくれます。マリエオーガニックのコケエと言う香りなのですが、コケエはハワイにある森林公園の名前から由来し、まるで森林浴をしているような気分にさせてくれます。
この香りが最終的に我が家の香りになるかはわからないのですが、今はただただこの香りに癒されています。そして、この香りに包まれると不思議と大好きな我が家とありとあらゆる毎日の出来事に感謝する気持ちになれるんですね・・・不思議ですね。視覚優位な時代だからこそ、生活の豊かさを考える上で視覚以外の感覚も大切にしたいですね。