玄関の横に納戸
現在工事中のH邸にはいろいろなアイディアが詰まっているのですが、その中でも個人的に羨ましい部屋があります。それは納戸なのですが、玄関とは別に入り口が設けてあり、納戸からも家に入ることができるため、例えば雨の日に納戸で濡れたコートと泥のついた靴を脱いでから家に入る、トイレットペーパーやおむつなどの消耗品を棚に収納してから家に入る、大切な自転車を壁にかけて保管するなど、活用法がたくさんある実用的な部屋です。
上記のスケッチは基本設計当初の案。お施主様からのご要望で折りたたみ式の机を取り入れたり、減額調整の一環でハンガーラックは弊社製作のものに変更したりしていますが、部屋のプロポーションなどは特に変更なくこの通りになっています。ものすごく背高のっぽの部屋。設計者がいうのも変ですが、不思議なスケール感のある部屋です。下の写真は先週の現場の写真になります。
そして今週は棚が入っていました。棚の芯材が壁の後ろまで差し込む仕様になっています。壁の一部に石膏ボードも貼られていますが、この上に仕上げ材としてラワン合板を貼ります。この部屋は天井も含めラワン貼りになります。
紙の上だけに存在した縮尺図が実際に実寸で3次元の形となるプロセスは感動以外の言葉で表現できません。夢にも出てくるほどなんどもなんども同じところを考えるプロセスを繰り返して設計に至っているため、その設計や詳細が美しく施行され、思っていた通りのいイメージとなる時、この上ない喜びを感じます。