日本では売ってない
現在弊社では大自然の中の小さな別荘のプロジェクトのファーストプレゼンに向けてスタディを進めております。シンプルでモダンで品がよくてポエティックでかつ可愛らしい家を目指しています。インスピレーションを得るために、弊社ではプロジェクトのはじまりに世界の建築家の作品にザーッと目を通すのですが、その中で気になる屋根と壁の取り合いがありました。以下の写真がその例です。庇がない。樋がない。木質の屋根と外壁。個人的に樋があまり好きではありません。もちろん内樋と言う方法はありますが、その分、厚みが必要となってくること、コストアップにつながることなどの理由で諦めざるをえないことが多くあります。だから常に他の方法を模索しておりました。
左から、
Walzak by SeARCH
Residence DBB by Govaert & Vanhoutte Architects
Adobo Showcase by Assembly Architects Limited
気になることがあると、回答が見つかるまでリサーチを続けてしまう癖があるのですが、建築家の質疑応答コーナーみたいなところで回答が見つかりました。海外サイトですが・・・なるほど、このタイベックのUV FACADEと言う黒い膜を巻いて、レインスクリーンにしてるということなんですね!これ、是非どこかのプロジェクトで採用したい!と思い、
早速日本のDupontに連絡を入れて、Tyvek UV FACADEについて問い合わせたところ、こちらの商品はヨーロッパで主流の商品らしく、日本では売っていないと言われました。高温多湿の日本にこの商品は向いていないのかもしれないと・・・いや、でも、商品の紹介を見る限り、透湿性があり、防水性があり、風にもUVにも強いと書かれてある。10年の保証付。https://www.dupont.co.uk/products/tyvek-uv-facade.html
どうして日本ではダメなんだろう。レインスクリーンという考えがそもそも日本にはない。だから、以前見つけたEQUITONEと言う材料も前例がないと言われ、結局使えなかった。なんでなんだろう。台風があるから?地震で歪む?かっこいい商品が世界を見渡すと限りなくあるのに、日本では使えないのはちゃんとした理由があるからですよね?