住宅街にある図書棚とベンチ

現在アメリカ、カルフォルニア州のパロ・アルトという町に私用で来ています。パロ・アルトはサンフランシスコのすぐ近くで、スタンフォード大学のある町でもあり、フェイスブック、ヤフー、ヒューレット・パッカード社が生まれた町でもあり、また、スティーブ・ジョブズが住んでいた町でもあります。閑静な住宅街で緑が多く、特に天気の良い日は天国ってきっとこんな感じなんだろう・・・なんて思ってしまうほど美しいです。この住宅街に世田谷区の住宅街でも発見した「あるもの」を発見しました。図書棚です。家の前の歩道に向けて棚を設け、道行く人が本を共有できる棚です。読まなくなった本を捨てるにはもったいけど、売るには汚すぎる。そんなとき、こんな図書棚が助かりますね。

こちらの家の前には本棚のみならずベンチも置かれています。週末になると散歩途中の人がベンチに腰掛けて本を読むのでしょうか。歩道は決して私有地ではないと思うのですが、教育熱心なパロ・アルト市がこのような歩道の使い方にとやかくいうことはないでしょう。

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ハロウィン前後に撮った写真なので通常はのっていないハロウィンデコレーション用の蜘蛛がのっているのはきっとお茶目な近隣さんの計らいですね。絵本から小説まで、自分が普段読まない本に出会える格好の場所。言葉をかわすことはなくとも、こういう形で近隣の人たちと共有できる場があることは非常に大切だと思います。恐らくここに立ち止まると自然と会話がうまれ、人と人との繋がりが生まれるのでしょう。

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弊社の近くにある「まちライブラリー」はこんな感じです。これを発見した時はかなり感動したこと覚えていますが、一度たりとも本が入っているのを見たことがありません。まったく同じ試みなのに、とある国のとある町ではいろんな本がはいっていて、ここでは全く使われていない。ぱっと見がポストみたいだからいけないのでしょうか。それとも歩道がないから???それともベンチがないから???日本に帰国したら、本をこっそり入れてみようと思います。1人の試みがもしかしたら町全体を変えるきっかけに繋がるかもしれない。そんなことを期待して、今からなんの本をいれるか思案中です・・・と言いたかったのですが、

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まちライブラリーについて少し調べてみました。興味のある方はこちらへどうぞ!(←クリック)単純にいらなくなった本を突っ込んで、欲しい本を取る。という感じではなく、本をいれる際には寄贈者の名前をいれたり、貸出カードをつけたり、1ヶ月以内に返さなくてはいけなかったりといろいろとルールがあるみたいです。なくなってもいいという覚悟で本を共有すればより多くの本が流通するのではと思うのは私だけでしょうか。まる・ちバージョンの図書棚をつくろっかなぁ・・・なんて考えたり。いずれにせよ、面白い試みだなぁと思いました。